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アリババ、音楽生成AI「HappyShrimp 1.0」ベータ公開:指示文からボーカル付き完曲を生成

公開 拡散指数 45

アリババはテキストプロンプトから楽曲全体を自動生成する音楽AI「HappyShrimp 1.0」のベータ版を公開した。専門知識がなくてもメロディ、編曲、作詞、歌唱まで一貫して作成でき、中国伝統風からポップス、ジャズまで対応する。太合音楽集団とのアーティスト共創も発表された。

アリババ、音楽生成AI「HappyShrimp 1.0」ベータ公開:指示文からボーカル付き完曲を生成
画像:alibabacloud.com

楽曲をゼロから作るには、これまで楽理の知識や楽器の演奏技術、あるいは高額なスタジオ費用が必要でした。アリババはそのハードルを一文のプロンプトで解消しようとしています。

アリババはテキスト指示文から完曲を生成する音楽AIモデル「HappyShrimp 1.0」を発表し、happyshrimp.ai でベータテストを開始しました。ユーザーがテキストを入力するだけで、メロディ、編曲、作詞、さらにはボーカルの歌唱までを一貫して自動生成します。

同社はあわせて、中国大手の音楽レーベルグループである太合音楽集団(Taihe Music Group)との提携も発表。所属アーティストとの共創やコンテンツ開発を共同で進めるとしています。

構造を設計してから音を鳴らす仕組み

HappyShrimp 1.0 は音楽の専門知識がなくても扱える点が特徴です。作りたい曲のムードや物語、ジャンルを言葉で伝えるだけで完成曲が仕上がります。

自作の歌詞を流し込んで曲をつけさせたり、歌声のないインストゥルメンタル楽曲として出力させたりすることも可能です。

対応ジャンルは中国伝統スタイルをはじめ、ポップス、R&B/ソウル、ヒップホップ、ロック、ファンク、エレクトロニック、クラシック、ジャズと多岐にわたります。指示文の中で楽器編成やボーカルの声質、曲の展開に伴う盛り上がり方を細かく指定することもできます。

技術面で注目されるのはその生成手法です。アリババによると、HappyShrimp は音声を実際に出力する前に、楽曲の構成、リズム展開、コード進行、感情の起伏、歌詞の意図をまず内部でマッピングします。行き当たりばったりに音を繋ぐのではなく、プロデューサーのように全体設計図を描いてから仕上げる仕組みです。

開発を担ったのは、アリババが2026年3月に設立しウー・ヨンミン(Eddie Wu)CEO直属に置いた組織「Alibaba Token Hub」です。同組織は今年すでにマルチモーダルモデル「HappyHorse」や世界モデル「HappyOyster」を投入しています。

著作権トラブルを警戒しレーベルと先行提携

音楽生成AIの市場では、Suno と Udio が先行してきました。Suno は6月に評価額54億ドルで4億ドル超を調達し、ユーザー数は1億人を突破しています。

しかし米レコード協会(RIAA)からの大規模な著作権侵害訴訟を受け、両社は法廷闘争を余儀なくされました。ワーナーやユニバーサルとは和解が進んだものの、ソニーは7月に3万曲以上の録音物を巡り Udio を再提訴するなど、摩擦は収まっていません。

これに対しアリババは、公開初日から大手音楽会社の太合音楽と手を組みました。トレーニングデータの権利処理が含まれているかは明らかにされていませんが、業界と対立するリスクを抑えたい意図がうかがえます。

中国国内でも競争は激化しています。昆侖万維(Kunlun Tech)の「Mureka」、バイトダンスの制作ツール、テンセント・ミュージックがDeepSeekを組み込んだ楽曲作成機能など、各社がしのぎを削っています。アリババは自社製チップからクラウドインフラ、大規模基盤モデル「Qwen」までを垂直統合で保有しており、インフラ面での優位性をアピールしています。

なぜ重要か

一般の動画制作者やゲーム開発者にとって、BGMやデモ音源を手軽に調達できる選択肢が増えた意味は大きいです。特に中国伝統音楽などのローカルな曲調においては、海外製ツールよりも自然なニュアンスを再現しやすいと考えられます。

業界全体から見れば、音楽生成が単なる生成系スタートアップの専売特許ではなく、巨大プラットフォーマーの標準インフラへと組み込まれ始めたことを示しています。アリババのクラウド基盤を通じてAPI提供されれば、エンタメアプリへの実装が一気に加速するでしょう。

初手で音楽レーベルと提携を発表したアリババの立ち回りは、Sunoらの泥沼の訴訟劇を踏まえた極めて賢明な判断と言えます。対立を避け、アーティスト共創という看板を掲げることでブランド毀損を防いでいます。

ただし、太合音楽との協業が既存楽曲の商用ライセンスまで包括しているのかは依然として不透明です。商用利用の権利関係が完全にクリアにされない限り、プロの現場での全面採用にはなお慎重な見方が残るとみられます。

情報源 (2)

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    alibabacloud.com(新しいタブで開きます)原文alibabacloud.com
  2. [2]

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