元ファーウェイ社員のAgibot、人型ロボット5機種を発表 テスラ対抗へ
元ファーウェイの「天才少年」彭志輝氏率いるAgibotが日曜日、テスラのOptimusに対抗する新型人型ロボット5機種を発表した。旗艦二足歩行モデル「遠征A2」は身長175cmで、針の穴に糸を通すような繊細な作業をこなすマルチモーダルAIを搭載している。

テスラが人型ロボット「Optimus」の実用化を急ぐなか、中国のスタートアップが量産と納期の面で直接対決を挑んでいます。
ファーウェイの若手エリート登用枠「天才少年」出身の彭志輝(ポン・ジーホイ)氏が設立した上海のAgibotは、8月18日にオンライン発表会を開催し、次世代ヒューマノイドロボットの製品群を一挙に公開しました。同社はベンチャーキャピタルの紅杉中国(HongShan)からの出資を受けています。
現在31歳の彭氏は、過去1年間の研究開発で大きなブレークスルーを達成し、自社が業界の最前線に立っているとアピールしました。
針の糸通しから車輪型まで5モデルを展開
Agibotは今回、二足歩行型と車輪型を組み合わせた計5種類のモデルを発表しました。用途は家庭内の日常的な作業から工場での産業用途まで多岐にわたります。
主力モデルとなるのが、二足歩行型のヒューマノイドロボット「遠征A2(Yuanzheng A2)」です。身長175センチ、体重55キロと成人並みの体格を持ち、各種センサーとAIを搭載しています。視覚と聴覚を備え、テキストや音声、画像情報を理解できる設計です。
同社によると、遠征A2は針の穴に糸を通すような極めて繊細で高精度な作業もこなせる能力を持っています。
年内300台出荷目標、テスラをコストで上回ると主張
ロボット業界ではデモ動画の出来よりも、実際にいつ顧客へ納品できるかが問われます。
上海報業集団傘下のニュースメディア「澎湃新聞」によると、同社幹部の姜青松氏は、今年10月からロボットの出荷を開始し、年末までに累計300台の出荷を目指すと語りました。
さらに金融メディア「財聯社」の報道によると、姜氏はテスラのOptimusと直接競合していく方針を明かしました。イーロン・マスク氏は6月の株主総会で、Optimusを来年末に市販し、自社工場での稼働も目指すと述べています。
姜氏は両社の能力差は大きくないとの見方を示し、商業化の推進力とコスト管理能力においては自社のほうがテスラより優れていると強気な発言を残しました。
なぜ重要か
製造業や物流分野の事業者にとって、年内300台という出荷計画はプロトタイプ止まりのプロジェクトと一線を画す意味を持ちます。すぐに一般家庭で家事を丸投げできる段階ではありませんが、工場現場での実証導入を検討する企業にとっては有力な選択肢になり得ます。
業界全体で見れば、米中による人型ロボット競争の構図が鮮明になってきました。先端AIモデルの開発でリードする米国に対し、中国勢は現地の分厚いサプライチェーンを活かした低コストでの迅速な量産化を強みにしています。
二足歩行だけでなく、実用化しやすい車輪型を同時に揃えた点は、早期の収益化を狙う上で賢明な判断と言えます。一方で、実験室での針の糸通しと、過酷な産業現場での安定稼働の間には依然として大きな壁があります。テスラ以上のコスト競争力を誇る同社が、10月以降に公約通りの品質と台数を納品できるかが最初の試金石になりそうです。
情報源 (2)
- scmp.com(新しいタブで開きます)原文scmp.com
- finance.yahoo.com(新しいタブで開きます)報道finance.yahoo.com