AdobeがGenStudioなど新AI機能を発表、Microsoft Copilotとも連携へ
Adobeは新アプリ「GenStudio」やFireflyの「構成参照」機能など複数の生成AIツールを発表した。あわせてMicrosoftとの提携も明らかにし、Adobe Experience CloudのワークフローをCopilot for Microsoft 365に直接統合する方針を示した。
生成AIでマーケティング素材を作ろうとすると、毎回構図がブレたり、ブランドのロゴや配色ルールを無視されたりして、結局修正に時間がかかるのが現実でした。
米Adobeはラスベガスで開催中の年次イベントで、こうした課題に応える12以上の生成AI新機能と、米Microsoftとの協業を発表しました。
思い通りの構図を作る「構成参照」と独自モデル
今回の目玉は、画像生成の運任せ感を解消する機能です。Fireflyに追加された「構成参照」は、手持ちの画像を1枚指定することで、そのレイアウトや構造を保ったまま新しい画像を生成・調整できます。
さらに、企業が自社の画像やデザイン資産を使ってFireflyを追加学習できるカスタムモデル機能も登場しました。これにより、ブランドのガイドラインから外れないAI生成が可能になります。
これらをまとめる新アプリ「GenStudio」も発表されました。コンテンツの生成からブランド素材の管理、キャンペーンの配信、効果測定までを1つの画面で完結させ、ツール間を行き来する手間をなくします。
また、Microsoftとの提携により、Adobe Experience Cloudのマーケティング知見やワークフローが「Microsoft 365 Copilot」に直接統合される計画も明かされました。
Adobeによると、Fireflyで生成された画像はすでに65億件を突破しています。Adobe Stockなどの許諾済みデータのみで学習し、商用利用の安全性を担保している点が企業に支持されている格好です。一方で、動画生成に関する発表はなく、OpenAIのSoraに対抗する動きは見送られました。
なぜ重要か
私たちは、Adobeのアプローチは極めて現実的で賢いと考えています。一般的なクリエイター向けAI競争から一歩引き、法務リスクを嫌う大企業のマーケティング需要を確実に囲い込もうとしているためです。
企業のインハウスデザイナーやマーケターにとって、構成参照やカスタムモデルはすぐに試す価値があります。プロンプト頼みのガチャから脱却し、実務で使える素材を再現性高く作れるようになるからです。
Microsoftとの連携も、業務プラットフォームを握る強力な参入障壁になります。新興の画像生成サービスがオフィスソフトの深いワークフローまで入り込むのは容易ではありません。
ただし、動画生成機能を出せなかった点は今後の懸念材料です。SNSや広告の主戦場が急速に動画へ移るなか、Soraのような次世代ツールに対してAdobeがいつ対抗策を提示できるかが次の焦点になりそうです。
情報源 (2)
- qz.com(新しいタブで開きます)原文qz.com
- youtube.com(新しいタブで開きます)報道youtube.com