ACE-Step 1.5 XL公開:4B DiTで日本語ボーカル付き楽曲をローカル生成
ACE Musicはオープンな音楽生成モデル「ACE-Step 1.5 XL」を公開した。DiTデコーダーを4Bに拡張し、プロンプトと歌詞から日本語ボーカルを含む楽曲を1分未満でローカル生成できる。蒸留版は8ステップで動作し商用モデルに迫る品質だが、実行には最低12GBのVRAMが必要となる。
ACE-Step 1.5 XLは、ローカルPC上で動作するオープンソースの音楽生成AIモデルです。曲調のプロンプトと歌詞を入力するだけで、ボーカル入りの完成した楽曲を丸ごと生成できます。
2月に登場した「ACE-Step 1.5」の強化版にあたり、DiT(Diffusion Transformer)デコーダーを4Bパラメータまで拡張しました。音質の向上やプロンプトへの追従性、音楽的な完成度が高められており、日本語ボーカルの出力にも対応しています。
仕組みと必要なスペック
生成APIやLoRAの学習コードは前バージョンと共通で、従来の制作フローをそのまま引き継げます。
高速化のためにターボ蒸留技術を採用しており、わずか8ステップで推論が完了します。コンシューマー向けGPU環境であれば、1分足らずでフル楽曲を書き出すことが可能です。
一方で、4B規模のモデルを動かすには相応のマシンスペックが求められます。実行には最低12GBのVRAMが必要で、快適に使うための推奨環境は20GB以上と案内されています。
3つのモデルバリエーション
Hugging Face上では、用途に応じた3種類の重みが配布されています。
最も作風の多様性が高いベースモデル「acestep-v15-xl-base」、多様性はやや抑えられるもののクオリティを引き上げたSFTモデル「acestep-v15-xl-sft」、そして高速かつ高品質な出力を実現した蒸留モデル「acestep-v15-xl-turbo」です。
公式ベンチマークではUdioやSunoといった商用サービスを上回るとされています。初期のテスターによると、体感としてはSuno v4前後に匹敵する完成度で、最新のv5には及ばないもののオープンモデルとしては屈指の出来栄えと評されています。
なぜ重要か
高品質な歌唱付き楽曲の生成は、長らくSunoやUdioなどの月額制クラウドサービスに依存せざるを得ない分野でした。ACE-Step 1.5 XLの登場は、4B規模のモデルであれば手元の一般向けGPUでも商用レベルに近い制作環境を構築できることを示しています。
16GB以上のVRAMを積んだPCを持つクリエイターやインディー開発者なら、試す価値は十分にあります。クラウドのような極限の手軽さには一歩譲るものの、通信不要でコストを気にせず生成でき、LoRAによる独自調整や日本語対応まで手に入るメリットは大きいです。
情報源 (1)
- gigazine.net(新しいタブで開きます)原文gigazine.net